菌床しいたけの生産過程で必ず青カビと出会う。
青カビはしいたけ菌と同じ仲間でしかも栄養源が同じ。特に収穫後の「菌床自体が弱っている状況で発生する」と言われています。青カビが生えると、しいたけが育ちにくかったり、奇形になったりとロクなことにならない。
とはいっても、消毒したりするのは本意でないので、無農薬を徹底するためにも青カビ発生を抑制する取り組みが大切となります。
なんとか対策したい。
青カビの侵攻
自然環境下で当たり前に存在する青カビの胞子の付着は、特殊栽培環境でもない限り防ぎようがありません。自然栽培ではこの環境条件を受け入れ、しかも農薬を使いません。つまりアオカビの侵攻に対して自力で戦うことを選択しています。
最初はしいたけ圧倒的有利の状況からの防衛戦がスタート。青カビの侵攻に対して、いつまで連勝記録が続くかといったイメージ。
青カビとの出会い
そもそも菌床は無菌状況でしいたけの菌だけを培養したもの。アオカビが入り込む余地はありません。
青カビ:しいたけ=0:100
これが袋を破って栽培を始めると、大気中の青カビ胞子が付着し始めます。でも菌床すべてがしいたけ菌なので青カビが勝てる見込みはほぼありません。
青カビ:しいたけ=1:99
1回目成長中のしいたけ
しいたけが発生して大きくなる過程においてもほぼ無敵です。
青カビ:しいたけ=2:98
しいたけ収穫後~休憩
発生したしいたけが収穫された状態では菌床の力がだいぶ弱っているといわれています。このあたりから注意が必要となります。軸の取り残しなどがあると怖い。過湿・高温環境だと危ない。
青カビ:しいたけ=15:75
ここで、注意する点は、気温を低め(15度くらい)に保つことと、水を掛け過ぎないこと。換気も多めが良い。
浸水作業とその後
菌床に穴をあけて水を含ませると2回目以降の収穫ができますが、穴をあけるドライバー等を清潔に保つことと、浸水後の過湿状態を早めに切り上げることが大切だ。びしょびしょのまま放置すると青カビの侵攻が早い。
青カビ:しいたけ=20:80
菌床を守るコツ
菌床を青カビから守り切るには、青カビよりも有利なフィールドで菌床を管理する必要があり、とにかく過湿と高温に気を付けることだ。高温多湿時は青カビ有利で、低温乾燥時はしいたけの方が有利なのだ(とはいっても、しいたけにとっても過酷なのは間違いないんだけどw)。
とにかく今年の菌床は連勝続きで、今のところ青カビ大発生には至っていない。
もしも菌床に青カビが発生したら
とりあえず同じ棚で放置しないこと。できればすぐに流水で洗い流して陰干し。侵攻状況がひどければ患部を削ぎ落とせばよい。
場合によっては廃棄することも検討しよう。